トランスジェンダー


 月一度日曜日の午前中、住民健診に出掛けております。8月の健診で思いがけない光景に遭遇いたしました。20代と思しき綺麗な女性が診察室に入ってきました。いつもの様に聴診器を当てると胸の膨らみがありません。もう一度顔を見上げ、彼女(?)を観ますと、出っ張った喉ぼとけと化粧の下にうっすらと髭が確認できました。そうです、彼(?)はトランスジェンダーだったのです。

 トランスジェンダー(Transgender)は、ラテン語で「乗り越える」や「逆側に行く」を意味する「トランス」という言葉と、英語で「社会的性別」を意味する「ジェンダー」との合成語です。ここから直訳すると「逆側に行く性」「性を乗り越える」といった意味になります。一般的には、生まれた時の性別と自分で認識している性別が異なる人のことを意味します。テレビでオネエタレントなどと呼ばれる人々が活躍していますし、こういった人々に対する理解も現代では進んできている様です。  そこで、先日の句会で「前世は男と名乗る女郎花」と投句いたしました。女郎花(オミナエシ)に対し、男郎花(オトコエシ)という名の花があって、同じ時期に同じような花を咲かせ、茎もごつく、毛もあります。女郎花に似て男性的であるので、男郎花と呼ばれたと言う説が一般的でありますが、女郎花が先なのか男郎花が先なのかは明確ではなく、オミナエシ、オトコエシと呼ばれた名の由来もはっきりしていない様です。

 冒頭の句の評価と言えば、1点句でした。多分健診での光景を知って頂ければ、もう少し評価が上がったのでは?ある人は「わぞとらしい...」、またある人は「前世を来世にしたら取ったわ....」と評価が低い。ちなみに前世(ぜんせい)は四文字で、来世(らいせ)では三文字で上五は字足らずになってしまう。今回の俳句、会長さんが選んでくれたのが救いと自分を慰めて帰って来ました。ところで、皆さん2枚の写真どっちが女郎花でどっちが男郎花だか分かりますか......?

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