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日傘の取り違え

 『秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる』.......朝晩、めきり涼しくなり、過ごしやすくなりましたが、日中の日差しは、いまだに避けたいものです。

 先日、当クリニックで日傘の取り違え騒動がありました。Aさんから、自分の日傘が取り違えられたとの申し出がありました。クリニックの傘立てにあったよく似た黒色の傘を先に帰られた患者さんが、どうも間違えて持ち帰ってしまったようです。同時間帯に来られた数人の患者さんに連絡を取らせて頂き、Bさんにたどり着くことができました。Bさんは当日病院を掛け持ちされておりました。当クリニックを出た後、Bさんは日傘をささずに手に持ったままC病院を次に受診されました。受診後、C病院から出られる際に、Bさんは傘立てに自分の日傘が無いことに気付き、Bさんもまた自分の日傘が取り間違えられたと判断し、残された1本の日傘を目にしたまま帰宅されました。

 傘がなくなっていたら・・・ あなたはどうしますか? 似たような傘が1本あったら、自分の傘でなくても、それを持って行きますか? 今回のケースは、Bさんは当クリニックを出る時は、自分の日傘だと思い持ち帰られましたが、C病院では残された日傘が自分のものではない以上、持ち帰るわけにはいきません。夕方、当クリニックのナースが、C病院まで赴き、無事Aさん所有の日傘を回収することができました。翌日、AさんとBさんに、ご自身所有の日傘を無事届けることができました。

 そこで、傘を取り違えられたときに主張できる権利について調べますと、◆ 民法 第295条(留置権の内容)...「他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる」とあります。つまり、今回は当クリニックが、Aさんに代わり、Bさんの債権を一晩留置させて頂いたことになるのでしょうか?所有物は、値段以上に思い入れがあることも多いので、本来の持ち主に戻って、一件落着ということでしょうか?

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